全国鍍金工業組合連合会(ぜんとれん)

森脇会長 年頭所感  「平成30年の新春を迎えて」  (2018.1.5)


 あけましておめでとうございます。
 平成30年の年頭にあたり、皆様に謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 昨年一年を振り返りますと、朝鮮半島情勢が急速に緊迫化し、絶え間ない北朝鮮による核や大陸間弾道ミサイルの実験に揺さぶられました。北朝鮮の核を容認するか有事に突入するかという、まさに今日本にとっては、「どちらも地獄」のような究極のシチュエーションに直面しております。大国の思惑もあり事態が複雑化していますが何とか状況が好転していくことを祈るばかりです。
 経済の方を振り返って見ますと、日経平均株価がバブル経済崩壊後の最高値を26年ぶりに更新するなど回復基調がみられ、経営委員会の定期景況調査を見ましても好況感を示すデータが報告されています。このまま2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、めっき業界全体、ひいては日本経済が持続的に成長していけることを願っています。

 さて、去る11月24日に開催した第55回全国大会において「未来へ継承 人財と品質 −世界に通ずるクオリティを目指して−」というスローガンを掲げ、大会宣言と致しました。
 全鍍連では組合員事業所数が減少する中で、どのように円滑な事業を継承していくかが大きな課題となっています。中小企業全体では、後継者難により約半数が経常黒字での廃業といわれており、高齢化が進行する中、このままでは後継者難によりによる「大廃業時代」が到来すると指摘されています。こうした状況において、多様な人材を雇用し優秀な「人財」に育成させ、より魅力ある業界に発展させていくことが、会長としての最大の使命と考えています。「ものづくり」は「ひとづくり」といわれますが、今年は「人材」にクローズアップし、将来の業界の宝となりうる「人財」の育成に全力を注ぎ、とりわけ若手経営者・女性経営者を中心とした活力の有る業界づくりを推進して参りたいと考えております。
 また昨年は、大手鉄鋼メーカーのデータ改ざん問題や大手自動車メーカーによる無資格検査問題など、「品質問題」が注目されました。品質問題は信頼の問題です。我々全鍍連と致しましては、これまで諸先輩が継承されてこられた「日本のめっき品質」を汚さぬよう、業界として引き締めを図っていく所存です。
 昨年全国めっき技術コンクールでは2部門を新設し参加件数538件に達しました。昨年の全国大会では、コンクール初参加事業所がいきなり厚生労働大臣賞を受賞されるなど、これまでのコンクールの「勢力図」が変化し、より多くの組合員の皆様に関心を持って頂けたと考えております。今年もコンクールを通じて技能の切磋琢磨を促し、多くの優秀企業を顕彰(コンクール上位入賞者は日刊工業新聞に毎年掲載されています)し、技能者のモチベーションを向上させ、ひいてはめっき業界全体の技能・品質水準をブラッシュアップして参りたいと考えています。

 終わりに、全鍍連は昭和23年8月23日に前身の日本鍍金工業連合会として設立されて以来、今年で創立70周年の節目を迎えます。全鍍連はこれまで環境問題を中心に数多くの難局に直面して参りましたが、その度に日頃からご指導を頂いている経済産業省、表面処理団体協議会としてサポートを頂いている表面技術協会・日本表面処理機材工業会、そして全ての工業組合、組合員事業所の皆様の絶大なご支援により、困難を乗り越えてまいりました。
 70周年の節目を迎えるに当たり、当連合会の運営に一層のお力添えをお願いすると共に、皆様のご多幸を心よりお祈りし、新年のご挨拶とさせて頂きます。
全国鍍金工業組合連合会
会長 森脇  隆


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