全国鍍金工業組合連合会(ぜんとれん)

会長  令和5年度通常総会にて全鍍連会長に信任いただいた愛知県鍍金工業組合理事長神谷篤です。諸先輩方が築いてきた全鍍連の長い歴史を引き継ぐという重責に押しつぶされそうですが微力ながら業界のお役に立てるよう全力で努めて参ります。
 多くの人の命を奪い、経済まで停めてしまった新型感染症もようやく落ち着きを見せはじめてきたようです。効果に疑問もあったマスク着用は個人判断になり、厚労省の感染症分類も二類という厳しい隔離管理から五類、いわゆるインフルエンザと同等の扱いとなりました。検証こそされていませんが諸外国の対応からすると慎重すぎるという批判もありますが人命優先からすれば妥当だったのかもしれません。
 ただ三年にわたる人的交流の停止、外出自粛、飲食の人数制限、特にアルコール提供停止といった対策により日本経済は完全に疲弊してしまいました。
 しかし悪い影響だけでもなく新たな価値観や技術が生まれてきました。ネットワークを使った在宅を含めた遠隔での会議やコミュニケーションが確立されてきました。作業指示や調整も現場に居なくても確認できるようになりました。AI補助による事務作業の効率化も急速に社会に入り込んできました。簡単なビジネス文章なら勝手に作ってくれる時代となりました。
 製造業界にいる私どもとしても進化を続ける半導体、電子技術により劇的な変化が起こっています。既存のエネルギー源に加え太陽光。風力、水素、燃料電池と多様化してきました。先端技術の目は宇宙に向かい、クルマの電動自動化、そしていよいよ乗用ドローンによる空中移動も夢ではなくなってきました。更に野菜は工場で管理製造され、魚介類の養殖技術も目を見張るモノがあります。思ってもいなかった新たな産業が生まれてくる時代となりました。資源の少ない我が国では知恵と技術と日本人のすぐれた資質で新しいものを創りだしていくしかありません。その一翼を担う業界としての誇りと自負を常に持ちたいと思います。
 地震や天変地異といった人類にはどうしようもない自然現象への対応から宗教上の対立や地政学的な紛争や武力による侵攻が後を絶たず個人ではなんともできない事象に翻弄されています。今まで均衡を保ってきたように見えた世界の国同士の力関係が微妙な変化が起きています。一部の富める人々と貧する大多数の人々の歪みが表面に現れてきた気がします。しかしこれは急に降って沸いた新しいことではありません。長い歴史の中で何度も何度も繰り返されてきたことで先人たちが乗り越えてきたものです。
 しっかり地に足をつけて目の前のピンチをチャンスに変えて激動の時代を乗り切るだけでなく益々飛躍する業界であってほしいと思います。会員組合の皆様方、関係各位のご協力ご指導を心よりお願い申し上げます。

全国鍍金工業組合連合会

会 長 神谷 篤


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