新年あけましておめでとうございます。みなさまに於かれましては穏やかに新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
相変わらず世界情勢は混迷を極め同時多発的に世界中で争いが起こっています。耳障りの良い持続可能な社会の実現や二酸化炭素削減は、まず尊い命が失われる争いを止めてからの話だと思います。自分の無力さに嫌気が差します。
我が国が直接被害や攻撃を受けている訳ではありませんが地球というグローバル社会の一員として様々な影響はあります。めっき資材、エネルギー高騰、賃上げ要請、円安と様々な圧力により利益を圧迫しています。このように向かい風の一年でしたが私ども全鍍連の活動はコロナによる三年の自粛から開放され概ね通常通り行うことができました。
さて時代は激しく変化し社会構造や経済活動は予測のできない時代の始まりといって良いでしょう。産業革命以降我々は技術の発明から発展、更に改良改善によりさらに利益の拡大、事業の拡大を行ってきました。しかし昨今このような連続の経済ではなく、突然全く新しい産業が発現する時代になりました。コンピューターが全世界を結びネットワークビジネスがいきなり世界を席巻し、自動車産業のように積み上げてきた技術の蓄積とは無関係に全く異なる形態の電気自動車が既存の企業を駆逐するような状況が起き始めています。
これから社会はどうなっていくのか、産業はどちらに向いていくのか、我々めっき業界はどの方向に進めばいいのかということを考える必要があります。今までのように昨日と同じことをしていてはあっという間にかき消されてしまうかもしれない時代を強く感じます。あらゆる情報を集め意見を摺り合わせ共に業界の発展を考えていきたいと思います。特に次世代を担っていただく若いみなさんの柔らかい頭脳、アイデアそして行動力に期待しています。未来は訪れるものではなく創るものという言葉を信じ前進したいと思います。
本年も全鍍連活動に変わらぬご支援ご鞭撻をお願い申し上げ新年の挨拶とさせていただきます。
全国鍍金工業組合連合会
会長 神谷 篤