電気めっきは化学、物理、金属、電気、機械などの領域にまたがる技術なので、広い範囲の知識を必要とします。しかし、基礎知識を土台にして実務経験を重ねることによって技術を修得することができます。
関連する資格は主に次の通りです。
■めっき技能に関する資格
電気めっき技能士
技能に関する国家検定制度として、「技能検定制度」があります。
現在114職種について実施され、電気めっきには「特級(管理監督者)」「1級(上級技能者)」「2級(中級技能者)」「3級(初級技能者)」の全ての等級が制定されています。
多くのめっき企業が技能教育の一環として活用しています。合格者には厚生労働大臣(特級・1級)または都道府県知事(2級・3級)の合格証書が交付され、技能士と称することができます。
1.受検資格(実務経験等)
・特級−1級合格後実務経験5年
・1級−2級合格後実務経験2年、または3級合格後実務経験4年、または一定(学歴により〜7年)の実務経験
・2級−実務経験2年(専修学校卒以上直ちに受検可)、または3級合格
・3級−実務経験半年(専修学校以上直ちに受検可)
2.受検手数料(標準金額)
実技試験 17,900円 学科試験 3,100円
3.技能検定のメリット
・めっきの総合的な技能が取得できる
・めっき加工の理論的な把握ができる
・自動機の操作だけでは身に付かないめっき作業の本質の体得につながる
・「3級」から「特級」まで段階的ステップアップが可能で技能向上の励みとなる
・従業員の勤労意欲の向上、自己の仕事への誇りにつながる
・従業員の帰属意識向上、定着に繋がる
・従業員の適正な能力評価に役立つ
・資格取得者が現場で技能者として尊敬を得て、指導力の向上につながる
■環境に関する資格
公害防止管理者
法律により、水質汚濁防止法適用地区では公害防止管理者の届け出が必要です。
めっき工場では水質関係第二種(または第一種)公害防止管理者の資格者が必要とされます。
受験・受講方法
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内容等
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国家試験の受験
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毎年1回行われる国家試験を受験する方法 (学歴、年齢、実務経験等の制限はありません)
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資格認定講習の受講
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学歴に応じた実務経験、技術資格のある者が、書類審査(定員あり)を経て、一定の講習を受講する方法(修了試験があります)
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電気めっき工場では通常、資格認定講習の方を利用しますが、次の要領で行われます。
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講習会受講(修了試験があります)
講習時間:講義24時間
受講費用:29,000円[水質2種]
開催地:産業環境管理協会支部の所在地等
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※書類審査における受講資格
次のいずれかに該当することが条件です
◇実務経験
○大学卒:3年 ○短大卒:5年
○高 卒:7年 ○その他:10年
◇技術資格
○衛生工学衛生管理者
○保安技術管理者等
○毒劇物取扱責任者
○薬剤師
○甲種・乙種ガス主任技術者
○技術士(特定部門)
○環境計量士
■労働安全衛生に関する資格一覧
・毒物劇物取扱責任者
・特定化学物質等作業主任者
・危険物取扱者
・作業環境測定士
・ふんじん作業
・有機溶剤作業主任者
・乾燥設備作業主任者
・ボイラー技士
・衛生管理者
・フォークリフト運転者
・玉掛作業 など